文書業務の「あたりまえ」を
“発想”から変えました。

万協製薬は外用薬専門の受託製造メーカーで、毎年多くの製薬企業が来訪します。
他社と意見交換すると、品質保証部門では業務負担が増加する中、人員の確保・育成の面で課題を抱えていることが分かりました。
このページでは、これらの課題を解決するための万協製薬でのDX化の取り組みと、実務視点から生まれたAIサービスをご紹介します。

万協製薬のDXへの取り組み01

万協製薬のDXへの取り組み

手間は“当たり前”だと思っていた。

GMPの文書業務は、作成・確認・保管のどれもが手間のかかる作業で、担当者は当然のこととして受けれていました。

そんな中、EQUESから提案されたAIによる業務効率化が、私たちのDXの第一歩になりました。

手順書の登録/改訂のワークフローをシステム化することで文書管理は効率化されましたが、「ゼロから書く」作業には依然として負担が残っていたのです。
初版での記載漏れや表現の曖昧さ等により、差し戻し・修正が繰り返される現実がありました。

QAI Generatorは、こうした“初版の質”を高めるためのAIです。
カテゴリーに応じた質問に、単語や簡単な文章で回答するだけで、文書草案をAIが生成します。

QAIとは02

QAIは、製薬会社の品質保証業務の効率化を目的としたAI SaaSです。
計画書・報告書の作成、レビュー、過去文書の検索など、品質保証に関わる日々の業務を支援し、現場の負担軽減と生産性の向上を目指しています。

その中心機能のひとつが、「QAI Generator」。
文書を“書く業務”に着目した、生成AIツールです。

“書く業務”に特化した
生成AIサービス「QAI-Generator」

GMP文書の作成は専門性が高く、経験の少ない担当者がゼロから書くには大きな負担が伴います。
万協製薬でも、過去文書を探したり、差し戻しが繰り返されることが多くありました。

QAI Generatorは、こうした“書く悩み”を軽減するために開発された生成AIツールです。

QAI Generator

1.生成支援の3つの特徴

入力してほしい事をAIが質問

入力してほしい事を
AIが質問

必要な入力事項を質問にすることで、記載漏れを防ぎます。質問項目や出力フォーマットは、運用に合わせてカスタマイズ可能です。

単語や短文から文章を補完

単語や短文から
文章を補完

表現や言い回しに悩まなくても、GMP文書にふさわしい初版文書を生成します

過去データを学習し表現を調整

過去データを学習し
表現を調整

各会社の過去文書を学習し、QAIをチューニング。学習した傾向をもとに、生成文書を調整します。

実証実験結果03

QAI-Generator 変更申請書での結果
QAのレビュー時間
ご利用者の声

変更申請者

  • 文言や表現に悩む時間がなくなりました。
  • 質問に、単語や箇条書きで回答すると、申請書が生成されるので便利です。

QA確認者

  • 申請書に必要な事項を質問にしておくことで、それを申請者が確認するようになりました。
  • 申請書の情報の抜け漏れが、以前より少なくなっています。

ロードマップ04

実務視点で進化し続ける、
QAIのこれから。

QAIは、現在リリースしている文書ドラフト生成機能「QAI-Generator」を皮切りに、今後さらに現場ニーズに応える機能を段階的に追加していく計画です。
品質保証業務に根ざした“実務型AIソリューション”として進化を続けます。

QAI-Generator

QAI-Generator

変更申請書等の
自動生成

QAI-Checker

QAI-Checker

齟齬点検
文書レビュー

QAI-Search

QAI-Search

類似文書検索

QAI-Trainer

QAI-Trainer

マニュアル生成
テスト生成

大規模言語モデル・
EQUESアルゴリズム
GMP・社内資料等の
QA関連データベース

QAIの詳しい情報や
お問い合わせに関しては、
QAI公式サイトをご覧ください。

“使える”をかたちにした、
3つの力 ── 開発体制
05

多様な専門性が連携することで、QAIはさらに進化を遂げています。
現場・技術・業務、それぞれの専門領域の知見を結集し、実用性を重視して開発したからこそ、現場で使えるAIがかたちになりました。
QAIは今後も、現場のニーズに応じて進化を続けていきます。

BANKYO 現場課題担当
EQUES 生成AI開発担当
ユニオンシンク(実装・運用基盤担当)

“実務で使える”AIに
たどり着くまで ── 3社の取り組み
06

「現場の困りごとに、本当に向き合えるか」──
開発の根底にあったのは、そんな問いでした。
それぞれの会社の立場から、トップが語る“このプロジェクトに懸けた想い”をお届けします。

万協製薬(実務視点での構想・提案担当)

万協製薬株式会社 代表取締役社長 松浦 信男

品質保証の革新へ

本プロジェクトでは、医薬品製造の万協製薬とEQUES、ユニオンシンクが共同で、品質保証業務の効率化に取り組みます。
医薬品製造の品質保証業務は、年々複雑化の一途を辿っています。
3社の協業による、QAIと品質デザイナーの連携システムが、日本のみならず世界の製薬会社のイノベーションを加速していく事を期待します。

万協製薬株式会社 代表取締役社長 松浦 信男

EQUES(AI開発担当)

株式会社EQUES 代表取締役 岸 尚希

AIと現場で変える品質保証

本協働プロジェクトは、株式会社eiicon主催の「TOKOWAKA-MIE」にて万協製薬様と弊社のプロジェクトが採択されたことに伴いスタートいたしました。
品質保証業務における文書業務は専門性が高いうえ、対応できる人材を確保することも難しくなりつつあります。
プロジェクトを通じて、将来的な品質保証業務を現場担当者・AI協働でより効率的に進めていくことを目指し、性能の高いAIソリューションを開発してまいります。

株式会社EQUES 代表取締役 岸 尚希

ユニオンシンク(システム連携パートナー)

株式会社ユニオンシンク 代表取締役 西谷 洋志

つながることで、業務は強くなる

製薬のプロと生成AIのプロが共同で開発した「QAI Generator」により、品質保証業務における文書作成の負担を大幅に軽減することが可能となりました。 生成AIにより自動生成された文章を当社の「品質デザイナー for GxP」に連携することで、品質イベントに関する申請・承認からデータの保管・二次利用に至るまで、業務全体を一貫して支える仕組みが実現します。 この取り組みは、3社それぞれの強みを掛け合わせた協業であり、ヘルスケア業界における品質保証業務の在り方に新たな可能性をもたらすものと確信しています。

株式会社ユニオンシンク 代表取締役 西谷 洋志

機能紹介07

草案生成からGMPイベント管理まで、品質保証業務の流れを支えるシステム連携

GMPイベントにおける”書く作業”
その出発点から、承認・申請のワークフロー、蓄積したデータの活用までを、ひとつの流れに。

生成だけで終わらせない。
QAIと品質デザイナー for GxPは、
“業務に活きるDXシステム”としての
次のステージを見据えています。

「QAI」と「品質デザイナー for GxP」を
連携することで、
文書作成から申請・承認のワークフロー、
データ保管までの
シームレスなシステム管理を実現します。

連携

QAIと品質デザイナー for GxPの
詳細・導入ご相談はこちらから
08

“現場で使えるAI”を、あなたの業務にも

このページでは、QAIがどのように生まれ、どんな想いと仕組みで開発されたかをご紹介しました。
このAIサービスは、3社の専門性が連携したからこそ”現場に根付くAI”として成立しています。
ご興味のある方は、リンクから詳細をご確認ください。